この記事は検証可能な参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。2016年7月) ( |
PK戦(ピーケーせん)とは、サッカーにおいて、規定の試合時間を終了して決着がつかなかった際に行うものである。英語では公式には "Kicks from the penalty mark" (KFPM)、または "penalty shoot-out" (PSO) と呼ぶ。
大会によって異なるが、主にノックアウトトーナメントなど、勝ち上がりチームを必ず決めなければならない場合に行われる。
この方式が導入される以前は勝負が決まるまで再延長(再々延長)をくり返したり、後日の再試合またはコイントスなどの抽選で勝ち上がりチームを決定していた。
PK戦にまでもつれた試合は、PK戦の結果に関わらず公式記録上は引き分け扱いとなる[1]。
まずコイントスを行い、使用するゴールを選択する(2016年改正以前は選択は主審に一任されていた)。次にもう一度コイントスを行い、トスに勝った主将のチームが先に蹴るか後に蹴るかを決める。主審は行われたキックの記録をつける。下記条件に従って、両チームが5本ずつのキックを行う。
なお、大会によっては1人目からサドンデス方式のPK戦を行うことがある(1991年のコニカカップや1992年のヤマザキナビスコカップなど)。またビーチサッカーのPK戦はしばしば「1人目からサドンデス方式」で行われる(FIFAビーチサッカーワールドカップなど)。フットサルは「3人ずつのシュート」で決着を付ける(同点の場合は4人目からのサドンデス)。
1970年のワットニー杯、ハル・シティとマンチェスター・ユナイテッドの試合において、初めてPK戦が行われ、マンチェスター・ユナイテッドが勝った。初めてのキッカーはジョージ・ベストであった。
主要な国際大会の決勝戦で優勝チームを決めるために、PK戦が初めて導入されたのは、1976年のUEFA欧州選手権1976におけるチェコスロバキアと西ドイツの試合であった。5-3でチェコスロバキアが勝利した(2005年12月31日18:20の英語版より、一部翻訳)。
FIFAワールドカップでは1978年大会からPK戦が導入された[2][3]。1978年大会ではPK戦の機会がなく、初めてのPK戦は1982年大会準決勝の西ドイツ対フランス(西ドイツの勝利)だった[2]。なお地区予選では1978年大会アフリカ予選のチュニジア対モロッコ(チュニジアの勝利)が初めてのPK戦だった。
PKという言葉は「ペナルティーキック (Penalty Kick)」の略称である。これは上述のように、ペナルティーキックと同じ位置および方法によってキックを行うことから来ていると考えられるが、PK戦におけるキックは反則によって与えられるものではないため、正確にはサッカーのルールにおけるPKを行っているわけではない。ルール上ではペナルティーマークからのキック (kicks from the penalty mark) と呼ぶ。
イギリスの教育・研究機関ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス (LSE) により、以下のような研究結果が発表されている。
研究を主導した教授のイグナシオ・パラシオス・ウエルタは「ポイントを先行されることからくる精神的なプレッシャーが、後に蹴るチームのパフォーマンスに明らかに影響をおよぼしている」と分析している[4]。
先攻有利を解消するため、従来の先攻後攻が交互に蹴る方式ではなく、先攻→後攻→後攻→先攻の順番でキックを行う「ABBA方式」でPK戦を行う方法もテストされ[5]、日本では2018年度のスーパーカップ、ルヴァンカップ決勝トーナメント、天皇杯でABBA方式によるPK戦が実施されたが、主要な国際大会では採用されなかったため、2019年には従来の方式に戻された[6]。
カテゴリ: サッカーのルール